話を聞いてもらえるかどうかは外見しだい
ビジネスだけでなく、恋愛の分野でもよくいわれていることですが、人の印象は外見だけで決まってしまいます。「男は外見じゃない」という言葉は昔からよく聞きますが、本当にそうでしょうか。
内面がよければ外見がどうでもいいというのが本当であれば、たとえば社外の人と初めて打ち合わせをするという場合でも、スーツ姿で行く必要はないはずです。とくに、初対面の相手と接する場合は決定的です。
たとえばあなたが仕事をしているところに、どこかの営業が2組、飛び込みで来社したとします。そのとき、片方は身だしなみが整っており、もう片方はだらしない格好でした。この場合、あなたはどちらの話を聞こうと思うでしょうか。
時間や精神的に余裕があるときならば、どちらの話も聞くという人もいるかもしれません。しかし、余裕がないときに一方を選ぶとすれば、身だしなみが整った相手のほうを選ぶのではないでしょうか。
これは、あなたが誰かと会うときも同じで、相手があなたの話を聞いてくれるかどうかは、あなたの外見で判断されるのです。これは人に限ったことではなく、店舗や社屋などの建物にもいえることです。
見た目は立派でも、内部は使われていないボロボロの建物と、外見は廃屋のように荒れ果てているけれども、中は最新設備が整った使用中の建物。はじめて目にした人は、どちらに興味を示すでしょう。
外見が荒れ果てた建物に興味を示す人もいるでしょうが、多くの人は外見が立派な建物に興味を示すものと思われます。この例の場合、外見が立派な建物は実際は空き家ですが、外から見ただけではその中はわかりません。
ですから、中も見てみたいと思う人は多いでしょう。しかし、外見が荒れ果てた建物は、「空き家なんだな」と勝手に判断されてしまいます。人もこれと同じで、いくら内面が素晴らしかったとしても、そこに接しようと思ってもらえなければ無意味なのです。
外見に気をつかい好印象を与える
マキャベリは『総じて人間は今手にとって触れるよりも、目で見たことだけで判断してしまう』と述べています。これは、『人は、見た目が悪いものに対して触れようとすら思わない』ということです。
外見はひと目でわかりますが、内面のよさは時間をかけて実際に付き合ってみないとわかりません。人は、相手が付き合うに値するのかどうかをまず外見で判断するので、外見が悪いとそこで弾かれてしまうというわけです。
内面を磨くのは確かに大切ですが、それを知ってもらう機会すらないのでは意味がありません。あなたの内面のよさを知ってもらうためには、まず外見に気をつかって相手に好印象を与える必要があるのです。