変わらない大切なもの

自分で決めた約束は必ず守る

「自分で言い出したこと」の重み

世の中には、「今週中に机の周りを片づけます!」「最近太ってきたのでダイエットします!」というように、周囲の人に対して宣言をする人がいます。周囲に宣言することは、自分にプレッシャーをかけて行動を起こしやすくするすための手段ですが、「時間がなくて…」「食欲の秋なので…」などと言い訳をして、結局はやらずじまいで終わる人も多々見かけます。

その一日言を聞いていた人のなかには、応援してくれる人もいるかもしれません。しかし、宣言しては実行しないということが続いたら、周囲の人たちはどう感じるでしょうか。その人が新たに何かをすると宣言しても、「どうせ口だけで、またやらないんだろ?」と、冷めた視線を送るようになってしまうでしょう。

会社などの組織でも、「○○をするようにしよう」と新たに決め事をもうけて、何かを始める場合があります。しかし、それを言い出した本人が実際に行動を起こさなければ、誰もその決め事を守ろうとは思わないでしょう。

言い出した本人が動かないということは、その人自身がその行為の必要性を否定したも同然ですから、ほかの人が動くわけがないのです。これは、会社同士での取引などでも同じです。仕事によってはスケジュールが非常に厳しい場合があり、判断を迫られることがあります。

あなたが「この予定では期日が守れない」と主張したにも関わらず無理な約束をさせられた場合、約束を破ってしまうのも仕方ないでしょう。それは『無理だ』という主張を聞かず、予定の調整もせずにあなたに約束させた先方の責任だからです。

ですが、先方が『無理なのではないか』と言ったにも関わらず、あなたが『できます』と言って引き受けた場合、期日が守れなかったらあなた自身の責任になります。先方は、「できる」というあなたの言葉を信じて仕事を発注したわけですから、そこで「できない』という結果になると、あなたの自身の能力に対する判断力を疑わざるを得なくなるのです。

相手との関係性にもよりますが、「アイツは口だけだな」と思われることはまぬがれないでしょう。最悪の場合は、縁を切られてしまう可能性もあるのです。

できない約束は口にしない

マキャベリは『国家にとって、法律をつくっておきながらその法律を守らないことほど有害なことはない。とくに、法律をつくった本人たちがそれを守らない場合は、文句なく最悪だ』と述べています。

法律は、必要性があるから定められるものです。その法律をつくった本人たちが守らないということは、その法律が必要ないと、自ら宣伝しているようなものです。そんな法律を人々が守ろうと思うわけがありません。

自分が言い出したことをきっちり守れば、それだけで信用に繋がります。ですが、守れない場合は信用の失墜に繋がりますから、もる刃の剣といえるでしょう。自分ができるかどうか疑わしいなら、何も口にしないほうがいいのです。

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