変わらない大切なもの

人を簡単に信用してはいけない

建前を鵜呑みにするのは危険

あなたに「困ったときはいつでも言ってくれ。できるだけのことはするから」なんて言っていたのに、その人はいざとなったらまったく何もしてくれなかった。こんな経験がある人は多いのではないでしょうか。

日本人は、古くから『本音と建て前』を使い分ける傾向があります。その場の流れで適当な建前を口にするケースは非常に多く、相手が口にした言葉が必ずしも相手の本心だとは限らないのです。こうした傾向は、ビジネスの場でも同じです。

あなたには、仕事を通じて知り合った人が数多くいると思います。一緒にひと仕事終えたあとに交わす、『今後もよろしくお願いします」などとい一つセリフは定番ともいえますが、実際に連絡を取り合うようになった相手はどれだけいるでしょう。

ほとんどの人たちとは、ふたたび連絡もとることなく、疎遠になってしまったのではないでしょうか。当然、その後も連絡を取り合って、何度も仕事でかかわった人もいるでしょう。そうした相手は「いやあ、いつも頼りにしてますよ」などと、口にすることがあるかもしれません。

しかし、こうした言葉をそのまま鵜呑みにしてはいけません。相手が見ているのは、あなたが所属する会社や配属されている部署、あなたの肩書、あなたの能力といったものだけで、あなたそのものではない可能性もあるのです。

そして、こうした相手をうかつに信用してしまうと、都合よく使われたあげくにポイッと捨てられたり、大事な局面で裏切られたりすることになりかねません。

本当に信用できる相手を選ぶ

他人に対する信用について、マキャベリは『平時の状態に基づき人間を信用してはならない』と述べています。これは、人は平和なときには「あなたを支持します」「あなたのためなら死をも厭いません」などと協力や忠誠を誓いますが、いざというときに駆けつけてくれる人は、ほんの一握りだというところからの教訓です。

人と人との繋がりは、どこか利害関係で保たれているという面もあります。プライベートですらそうなのですから、利潤を追求することが目的であるビジネスの場ではなおさらです。相手との関係を壊さないために建前を口にすることはざらですから、相手の言葉を額面通りに受け取って、すぐに信用してはいけないのです。

とくに仕事上のパートナーを探すときは、相手が「自分が現在の地位になくても、付き合ってくれる人なのだろうか」ということを考え、本当に信用できる相手だけを選ぶのが賢明でしょう。

相手が発した言葉が、自分自身に対する本心からのものなのか、それとも自分の付属物に対するうわくだけのものなのかを、見抜く力が必要になってきます。誰かを信用してみようというときは、慎重すぎるくらいがちょうどいいのかもしれません。

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