変わらない大切なもの

コネは最大限に活用する

コネを利用するのは悪いこと?

「コネを利用しろ」と書くと、大半の人は「それは、あまり好ましい方法ではない」と考えるかもしれません。これは『誰がどのような成果を得るかは、本人の努力や才覚によって決定されるべきだ』という価値観にもとづいています。

たとえば、成績は最悪でも財界の大物を父親に持つAと、成績優秀ながらなんのコネもないBのうち、どちらかひとりを社員として採用するとしましょう。このとき、あなたはどちらを採用するのが正しいと思うでしょうか?

おそらく、ほとんどの人は「Bを採用すべき」と考えませんか?なぜなら、父親が財界の大物かどうかは、本人にはどうにもできない話で、そういった部分で採用・不採用を判断するのは『公正ではない』と感じるからです。

これはまったくその通りなのですが、企業が欲しい人材、求めているのは「会社にとって有益な人材」です。従って、たとえ能力的に劣っても、「Aを採用すれば、財界の大物である父親とのパイプができ、会社にも大きな利益が期待できる」と判断すれば、企業が採用しない理由はありません。

これは倫理的には間違っていることかもしれませんが、企業の判断としては止むを得ないといえるのではないでしょうか。

目的を見失わないようにする

これについてマキャベリは『ひとりの人間が世間に知られるようになる第一の様式は、彼の父親や血縁の値打ちである』と述べています。つまり、血縁というのは、本人が望むと望まざるとに関わらず、一生ついてまわるものなのです。

これは現代でもまったく同じです。わかりやすいのは政治家でしょう。政治家というのは、二世や三世が多いことで有名です。これには批判もありますが、一方で政治家の子息に優秀な人が多いことも事実です。なぜかというと、政治家の子息は、政治家としての財産を親から受け継げるからです。

この財産というのは、なにも支援者とかお金というだけの意味ではありません。政治家としての心構えや有権者との接し方、演説の仕方といった、政治家に必要なノウハウをまるごと受け継ぐことができるのです。

ただし、これは政治家だけに限った話ではなく、八百屋や魚屋であっても、建設業だろうと、また、芸能人であったとしてもすべて同じことで、血縁者と同じ商売を行う人は、そうでない人に比べて、はじめから有利な状況にいるわけです。

現実がそうである以上、もし、自分が何らかのコネを持っているならば、最大限に利用すべきです。目的は『ビジネスで成功する』ことのはずですから、実行できることは、すべて行うべきなのです。

ビジネスでは「コネを使ったからダメ」とか「コネなしだから偉い」なんてことは、関係ありません。どんな手段であれ、結果を残せたか否かがすべてです。そのためには、コネの有無といった些末なことにこだわる必要はないのです。

関連記事一覧

Category

PAGE TOP